学びたいけどお金が心配。奨学金の返済で悩んだら要チェック!

現在の「奨学金」は、正しくは「教育ローン」と呼ぶものです。

就職して返済できる見込みがあるかどうかすらわからない社会で、このような貸与型奨学金は貧困で苦しむ人を増やすことにしかなりません。返済できない仕事にしか就けないからこそ返済を免除すべきです。返済できない、滞納している、延滞金が膨らんで悩んでいませんか。

奨学金返済でお困りではありませんか

「生活が苦しくて、奨学金が返せない」、「滞納額が膨らんだ」、「連帯保証人に連絡が行っている」、「いくぶん免除してもらえないものか」という相談がたくさん来ています。別のサイトには、「返さないやつが悪い」、「がんばってないから返せないんだ」などという書き込みがされていますが、それは全く違います。

ギャンブルのために借りた借金を返さないならばともかく、勉学のために使ったお金です。そもそも奨学金とは何なのかから考えてみましょう。

奨学金の目的

学びたい、進学したいけれど経済的な理由で就学が困難な人のために、学費を給付または貸与するものです。

そもそも、「教育を受ける権利」はすべての国民にあります。つまり、誰もが勉強することのできる権利をもち、そのための環境づくりを国に要求できるのです。これは、日本を支える主権者として資質を養う権利でもあるのです。

日本国憲法26条 すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する。

歴史的にみれば、本来教育は各家庭で行うものなのですが、さまざまな技術が進歩した社会に対応する高度な学習を行うには教育の専門家が必要です。お金のある人は家庭教師を雇うことができます。ですが、お金のない家庭はそれができません。しかし、教育の格差は、その後の人格形成にも就業の機会にも影響を与えます。そして、それはそのまま次世代に引き継がれます。そこで、経済的な格差に関わらず、教育を受ける機会を保証するようになったのです。ですから、教育を受ける権利は「社会権」と呼ばれています。

奨学金は、このような目的のために運用されるべき制度です。しかし、貸与制奨学金は、もともと資力のない人を対象としていて、教育を受けたのち、生活が十分に保証されない仕事しかない現状ではまったくその役目を果たしません。

世界的に見れば、高等教育も無償化を目指さなければならないとされています。国連でも、お金がなければ高等教育が受けられない日本の異常さは問題視されていました。

奨学金の種類

ご注意ください 記事作成時点での内容です。制度は変更されることがあるので、最新の制度はそれぞれの実施主体に確認してください。

  • 独立行政法人 日本学生支援機構(旧・日本育英会)

    第一種(無利子)と第二種(有利子)

    第二種は、固定と変動の利率選択制(利率は年3%が上限。在学中及び返還期限猶予中は無利息)

    「機関保証」か「連帯保証人と保証人」

    卒業から6ヶ月経過後に返還が始まる。最長20年以内。「月賦」か「月賦・半年賦併用」

    状況に応じて「返還期限の猶予」の制度もある。

    所得連動型返済が開始。

    !投資家向け情報を提供しているように、第二種奨学金貸与事業をもうけの対象にしています!
  • 新潟県奨学金(自治体による奨学金)

    返還:無利子、卒業後8ヶ月据え置き後、最長15年以内に返還

  • 民間団体による奨学金

    貸与…あしなが育英会、交通遺児育英会

    給付…安藤記念奨学財団、電通育英会、日本興亜(介護福祉)、ロームミュージック(音楽)

  • 学校による奨学金

    学校独自の奨学金制度、入学料や授業料の免除制度など

  • 新聞奨学生

    朝日、毎日、読売、日経、産経、東京など

    販売店の仕事をすることで奨学金と賃金を得る

    朝夕2~3時間程度配達。食事や寮付のところも多い。

  • 教育ローン

    公的ローン…日本政策金融公庫、雇用能力開発機構「財形教育融資」

    民間ローン…銀行、信金、信組、JAなどの金融機関

    一般のローンより低利で設定される。

貸与奨学金は、まさしく「借金」

奨学金を考える場合は、いくら借りることになるのか、それを月額いくらずつで何年間返済するのか確認しておきましょう。

学生支援機構第2種 大学4年間 月10万円、入学時30万円を借りた場合

→貸与総額510万円

月賦28,628円を20年間(240回)…返還総額6,870,728円

問題となるのは、卒業後にそれだけの返済のできる仕事に就けるかということです。つまり、最低生活費プラス返済額の収入が必要です:

収入>最低生活費+返済額

最低生活費は、ライフステージによって変化します。つまり、家族を持てば、それだけ収入を増やさなくてはなりません(あるいは、若いうちからそのための積み立てができる状態があるかどうかです)。つまり、割合安定的に働き続けられ、昇給する仕事なのかどうかが問われるのです。

連帯保証人がいる場合は、自分が返済できなくなった場合には、連帯保証人が返済しなくてはならなくなります。連帯保証人が返済能力を持っているか確認が必要なことはもちろん、延滞金が膨らむといった状況になる前に、できるだけ早めに連帯保証人に相談しなくてはなりません。

最近は、返済を債権回収会社に行わせるなど、振り込め詐欺と思わせるような手法まで用いています。たとえば、一定額の収入のないうちは返済を猶予する、所得に比例した返済額として生活を破壊せずにすむ制度とするよう取り組んでいます。

借金があたえる影響

借金の返済ができなくなると、生活に重大な影響が出ます(例:自殺または自殺念慮、病気、家庭崩壊、蒸発、持ち家を手放す、子どもが進学を諦めたり退学)。

  • 取り立ての恐怖…家に押しかけてくる、職場に押しかけてくる、電話が鳴り続けるといった不安
  • 失業の不安…ばれたらクビになるのではないか
  • 家族に内緒…離婚、家族と疎遠になるのではないか
  • 精神的に不安定…仕事や生活に集中できない

あなたが悪いのではありません。家庭が経済的に大変だからこそ、奨学金は運用されているのです。返せるあてのない人に借金を背負わせる制度が間違いです。

これから奨学金を借りようか迷っている方へ

奨学金の返済をめぐってあまりにも厳しい取り立てを行っていることが問題となり、給付型の奨学金や、所得連動返済型の奨学金も作られつつあります。しかし、まだ全面的に展開されるに至っていません。

そのような中で、奨学金を借りようかどうしようか迷っているのではないでしょうか。この場合は、メリットとデメリットをきちんとまとめ、比較の上で決めることです。

奨学金を借りたときメリットデメリット
入学金奨学金でまかなえる別に準備しなければならない
授業料奨学金でまかなえる別に準備しなければならない
生活費家計の負担が少ない家計の負担が大きい
アルバイト考査や就活にあわせて休める休みは最小限になる
卒業後返済があり生活が苦しい返済がない

「ブラックバイト」がはびこる原因にも

テストがあるのに休ませない、過重なノルマを課す、違法な働かせ方をするといった「ブラックバイト」が話題になっています。学生バイトであるにもかかわらず、学業との両立ができないような働かせ方は、未来社会にとって重大な問題です。

このような働かせ方が広がった原因の一つが、高い学費と貸与制奨学金です。高い学費を払うためにアルバイトを辞めるに辞められず、足元を見る経営者にこき使われることになるのです。

学生アルバイトに関わるトラブルとその対処方法についてまとめましたので、こちらもご覧ください。