すでに新潟労働局から「新潟県最低賃金は、10月1日から時間額753円になります」(PDF)とプレスリリースが出されているされているとおり、2016年10月1日から新潟県の最低賃金は時給753円に改定されました。特定の産業で働く労働者には特定最低賃金が適用されますが、それ以外のすべての労働者に適用されることとなります。

ところで、どうして時給753円になったかご存じでしょうか。

最低賃金決定の手続き

先の新潟労働局からのプレスリリースには、こう書かれています。

新潟県最低賃金の改正については、本年8月2日、新潟地方最低賃金審議会(会長 村山 六郎 弁護士)から新潟労働局長に対し、現行の時間額を22円引き上げて753円とする旨の答申が行われていましたが、その後の異議申立について審議を行った結果、答申のとおりとする決定を行ったものです。

また、最低賃金法の10条、11条では、こんな手続きが必要と定められています。

  • 新潟労働局長は、地方最低賃金審議会に調査審議を求めて、意見を聞いて、決定しなくてはいけない。
  • 新潟労働局長は、その意見の提出があったとき、その意見によりがたいと認めるときは、理由をつけて、再審議を求めなくてはいけない。
  • それと同時に、新潟労働局長は、その意見の提出があったとき、その要旨を公示しなくてはいけない。この公示に対して、関係する労働者や使用者が新潟労働局長に対して異議申し出ができる。
  • 新潟労働局長は、異議申し出を受けたら、地方最低賃金審議会に意見を求めなくてはいけない。

最低賃金法を順番に追いかけて図にしてみたら、こんな感じになりました。
新潟県最低賃金が決定するまでの法律的に定められた手順

そこで、にいがた青年ユニオンでは、今回の決定についての成立過程でどのような判断がなされたのかを明らかにするために10月25日、新潟労働局長あてに情報公開請求を行いました。

情報公開の必要性

実質的な内容を決める審議会の専門部会や異議申し立ての審議については、非公開とされています。
労使間の交渉という側面があり、早期に妥結させるために非公開にしていると説明されていますが、たとえそれに合理性があるとしても、その成立過程は、あとから検証されてしかるべきです。

特に、近年は非正規労働者の増加や格差拡大が社会問題となっており、最低賃金の引き上げ額についてはいろいろな意見があるものの、引き上げそのものの重要性については政府も認めるところとなっています。
また、最低賃金額そのものは、すべての労働者に影響を与えます。もっとも低額で働く労働者の賃金が上がれば、より高額で働く人の賃金額も、上げ幅が少なくなったり、遅れて影響したりするとしても、少しずつでも上げざるをえません。
国内のほとんどすべての経営者にとっても、中長期的に見て好影響を与えます。生活に苦しむ労働者の収入増は、ただちに消費に向かいます。国内でお金が回るので、金融経済ではなく実質経済が潤います。労働者がブラック企業にしがみつかなければならない理由が少なくなるので、悪質な方法で競争してくるブラック企業が減りますから、真面目な経営者が得をします。

最低賃金の上昇は、国民の99%が得をします。残りの1%でソンをするのは、99%から搾り取っている富裕層とブラック企業の経営者のみです。

今後の動きについては、逐次レポートしたいと思いますので、ご注目ください。

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