最低賃金低すぎもそうだけど、なんで778円なのかがわからない

新潟県最低賃金が時給778円と示され、今年度は、8月21日まで異議申出の受付が行われています。
しかし、異議申出の公示の別紙の内容は、とても簡素なもので、金額がなぜその金額なのかの理由はありません。

にいがた青年ユニオンでは8月19日までに、異議申し出と昨年度の最低賃金審議会の議事録を公開することを決定しました。

審議過程がブラックボックス

まず、審議の過程がブラックボックスとなっています。
地方最低賃金審議会は、委員全員が揃っている本審と、その下で少人数で具体的な審議を行う専門部会とで構成されます。
本審は、異議申し立ての審議をするとき以外は公開です。
異議申し立ての審理をするときだけ非公開です。
専門部会は非公開です。
ただし、議事録は残りますので、あとで検証することは可能なはずです。

そこで、昨年度の審議での配付資料や議事録など情報公開で開示請求しました。
その結果、ブラックボックスの中は、やっぱりブラックでした。

下の画像は、第1回専門部会の部会長の発言です。
第1回専門部会議事録(2016年)

専門部会については、傍聴を許さず非公表とすることは本審でも決定済みなのですが、資料や議事録すら非公表としようとしていたことが明らかです。

さらに、こちらをご覧ください。
第3回専門部会議事録(2016年度)

部会長から、「個別に協議」と提案があります。これは、公・労・使のそれぞれの委員が、その中で打ち合わせをするための時間です。
しかし、現実には、公労でなにやら話をしており、使用者側だけ別室に移されます。
ですが、休憩後の部会長の話では「使用者側の方には・・・もう少し検討したい」という話が出てきており、使用者側から公益委員に話が伝わった様子がうかがえます。

昨年度は、このような過程を経て、中央目安と同額で全会一致の決定をみることとなります。

異議申し立てに関して雑?

昨年度も異議申立期間は設けられています。2種類17件のの異議申し立てが出されています。
昨年度は第4回本審で審議されています。

まずは、異議申し立ての書面の読み上げがあります。
その後、議事録では次のようになります。

第4回本審議事録(2016年度)

会長が、労働者側委員の代表を指名して、
「もうすでに審議したから再審議は不要。」
今度は、使用者側委員の代表を指名して、
「慎重かつ丁寧に審議した結果だから先日の答申通り。」
会長は、それ以外の意見が出ないことを確認した後、全員に向かって先日の答申通りでよいか聞くと、
みんなで「異議なし。」
このあと、もうすでに用意していたであろう答申文を事務局が読み上げて終了します。

ちょっと、雑な気がしますね。いちおう、異議申し出の書面は労働局に提出されたらすぐに、各委員に送られているとのことなので、会議の時に初見だということではないそうです。
他の県で公開されている場合は、もう少し委員間でやりとりがあるそうです。
やはり、見られていないからというので、緊張感が不足するのではないでしょうか。

手続きについても異議申し立てしよう

このようなことを踏まえ、手続き面においての不備を指摘しながら、にいがた青年ユニオンは異議申し立てをしました。
金額が低すぎることはもちろんですが、議論の進め方の面では3点です。

  • 公示の際に、なぜ時給778円なのか理由が示されていない。
  • 異議申し出の本審だけ非公開とするのはおかしいので、来年度は公開してもらいたい。
  • 異議申し出に対して公益委員の見解が示されず、真摯に検討しているとは言えない。

私たちとしては、すぐに時給1000円にして、1500円を目指すステップを着実に踏むことで、消費が回復して、本当の景気回復につながると考えています。
ただ、そう考えない人もいるでしょう。
高い、低いはいろいろな人が議論すべきであって、自分たちの生活に関わるのですから、ブラックボックスにしておくことではないはずです。

2016年度の新潟県最低賃金はこう決まった!全部お見せします

今年度の最低賃金はどう決まったのかわかりませんが、昨年度は配付資料や議事録が行政文書として存在します。
情報公開請求したところ、個人情報(個人の氏名や住所、印影)を除き、公開されました。
それをここに公開します。

公開する目的は、新潟県民のみなさんに関心を持ってもらいたいと考えているからです。
労使は直接に関係します。
農家のような生産者だって、生産物を問屋さんに卸せば、その会社の人件費のアップダウンに伴って、影響を受けるでしょう。
最低賃金は、賃金水準を決め、消費者の懐事情を決め、ナショナルミニマムである以上、まったく無関係の人などいないのです。

議事録を時間順に見ていきます

まずは、顔合わせの第1回本審です。7月7日に実施されています。
労働局長から審議会に対して、諮問が行われます。
口頭陳述は1名10分、実地視察は必要ないといったことが決められます。

2016第1回本審議事録

第2回本審です。7月27日に実施されています。
口頭陳述が行われますが、質問も何もなく、かなりそっけない審議会です。
新潟県内の各種データは揃えられてきます。

2016第2回本審議事録

第1回専門部会は7月27日です。
専門部会の進行について協議されます。また、労使のそれぞれの考え方について述べられます。

2016第1回専門部会議事録

第2回専門部会は7月29日に開かれました。
労使のそれぞれの考え方が最初に示されて、具体的な金額が出ます。
その後、「休憩」。
公益、労働者、使用者ごとに休憩室が割り当てられて、そこで打ち合わせているのでしょう。
議事再開後には、部会長(公益委員)から、労使それぞれの考え方が述べられます。つまり、休憩中に、それぞれの考え方が整理され、公益委員に伝えられているということです。

2016第2回専門部会議事録

第3回専門部会は8月1日です。
労使がそれぞれ金額を示しますが、労働者側が中央目安ちょうどと述べます。
使用者だけ外されて「休憩」。その後、議事が再会すると、部会長から「全会一致に向けて」と釘を刺されていますから、使用者側は目安ちょうどになるようにしなさいと言われています。

2016第3回専門部会議事録

第4回専門部会は、翌8月2日です。
使用者側が屈して、目安通りで全会一致となります。
報告書を作成して、終わりです。

2016第4回専門部会議事録

第3回本審は、8月3日です。
専門部会で全会一致しているので、本審での採決はありません。
専門部会が作成した報告書が報告され、審議会から労働局長に対する答申が行われます。

2016第3回本審議事録

異議申し出について審議を行う第4回本審は、8月22日です。
なお、後半は、特定最賃に関わるものです。
異議申し出には、2種類17件が提出されます。事務局が読み上げ後、非常に簡素な審査が行われ、退けられます。

2016第4回本審議事録

どう思いますか?

配付資料については膨大なので、ここには掲載しませんでしたが、議事録を見れば、だいたいの内容がわかるのではないでしょうか。
これを読んで、ぜひ皆さんの感想をお寄せください。

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