最賃議事録全国調査(22)

岐阜は繊維産業が有名です。
しかし、こんな問題も起きています。

岐阜労働局は26日までに、外国人技能実習生の待遇を巡る申し立てなどを受け、2017年4~11月に同県内の117社を監督指導した結果、繊維業36社のうち約8割に上る28社で、残業代未払いなどの法令違反があり、是正勧告したと明らかにした。

建設業などを含む117社全体では違反率は約6割で、繊維業での違反の多さが目立った。

労働局によると、28社の違反内容は、残業代の支払いが不十分(24社)、最低賃金が守られていない(14社)、労働時間が守られていない(12社)などだった。岐阜県の最低賃金は1時間当たり776~800円だが、400円しか払っていない業者もあった。

産経WEST 外国人実習生の残業代などで岐阜の繊維業者28社に法令違反 時給「400円」の業者も 2018年1月26日

このような岐阜において、最低賃金の議論はどうだったのでしょうか。
2017年度岐阜地方最低賃金審議会の議事録をあたってみることにします。

目安はプラス24円で800円だった

岐阜は中央目安は+24円でした。そのとおりになると、時給800円ちょうどとなります。

目安の示された第2回専門部会で、まず労働者委員の隣垣さんが、こう言います。
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別の部分で、連合リビングウェイジの金額は時給850円と示して、「それを目途に話を進めていきたい」と切り出しています。

逆に使用者委員の安藤さんは、政府の意向に対する配慮、「時々の事情」の比率が大きくなっていると不満を表します。
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繊維産業をどう見るか

冒頭に、岐阜の繊維業者で外国人技能実習生を違法に働かせていることがニュースに取り上げられていることをご紹介しました。
その話が少しだけ出てきます。

使用者委員の志村さんが触れました。
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大手からの締め付けがある、経営の効率化が図れないという点を挙げています。

これに対して意見を求められた労働者委員の内藤さんは、こう返しました。
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最低賃金の金額を話しあうことと同時に、支援や対策が必要だとしました。

なお、岐阜では、このあと労働者委員は+25円アップを、使用者委員は23円アップを主張します。
公益委員見解は中央目安どおりの24円アップを示し、使用者委員が反対する中、公益委員と労働者委員の賛成多数で、専門部会、本審を通過させます。

外国人実習生に対する違法な働かせ方が問題に

さて、労使のやりとりの中から、岐阜の繊維産業でも、外国人実習生を受け入れている様子がうかがえます。
ただ、それは実習生という姿ではなく、安価な労働力という意味合いでです。

愛労連が公開している「外国人実習生支援」(外国人実習生支援Facebookページもあります)ではさまざまなやり方が紹介されています。

アパート代4万1千円の部屋に実習生2人を住まわせたうえ、一人あたり家賃を4万円も引いて、まるで「タコ部屋」で稼ぐ会社。

残業代不払いを訴えたところ、社長からひどい罵声を浴びせられる。

こうした違法を放置しているようでは、支援はとてもできません。
まじめな会社に対しても、支援が行き届かないと思っていいでしょう。

使用者側としても、ブラック企業と言われる会社を放逐して、まじめな会社がきちんと支援を受けられるよう努力すべきではないでしょうか。
そうでなければ、言葉に説得力がありません。

最賃議事録全国調査(23)に続く

最賃議事録全国調査(22)

外国人実習生の待遇を巡って違法が相次ぐ繊維業のある岐阜

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コメント

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