ブラックバイト被害の現状と対策

学生アルバイトなのに、学生生活と両立し得ない働かせ方、違法な働かせ方をするアルバイトのことを「」と呼びます。
最近、ブラックバイトの被害に遭う学生が増えてきており、その対抗策として、労働組合を使うことに注目が集まっています。

嫌なバイトなのに辞められない理由

嫌なアルバイトなら、辞めてしまえばいいのにと思うでしょう。ですが、そう簡単に辞められるのなら、こんなブラックバイトなんていう名前が付く社会問題にはなりません。学生が学生生活を危うくされるようなアルバイトだったり、違法なアルバイトでも辞められないのには、それだけの事情があります。

まずは、教育費が高すぎます。
たとえば、国立大学の授業料は年間53万5800円。入学時に納める入学金は約28万円。私立大学ならもっと高くなり、しかも、施設設備費などの負担もあります。
学生バイトでちょっと稼いだだけで納められる金額ではありません。
たとえば、年間授業料を時給850円のアルバイトで稼ぎだそうとすると、約630時間が必要です。
仮に1日5時間ずつ働いたとしたら、126日働かなければなりません。
結局、親の負担に頼りつつ、奨学金も借りながら、アルバイトも続けるという方法に行き着きます。

その頼りとしている親の所得も減っています。
2000年代に入り、景気の状況と庶民の実感は乖離しています。つまり、会社はもうけても、労働者に配分しないという状況になったのです。
東京私大教連が学生の家計について調査していますが、新生活準備が一段落した6月以降の仕送り額は、1994年度には12万4千円を超えていたものの、そこから毎年減少し、2014年度には8万8500円となっています。それだけ、親の懐事情が苦しくなっている証拠です。
つまり、できるだけ親に頼らないようにしなければならず、アルバイト収入を途絶えさせるわけにはいかない状態になっているのです。

職場も学生を特別扱いできない

学生アルバイトの場合、収入を確保しつつ、しかし、何のためのアルバイトかといえば、学業です。つまり、学業を優先したいわけです。
学生の立場になって考えましょう。
たとえば、学校の授業の都合で勤務時間を変えたいでしょう。
テストもありますから、テスト休みも確保しなければなりません。
行事があれば、そのための時間も確保することが必要です。
その対応のためには、それだけの余裕が職場になくてはなりません。
たとえば、一般の労働者が、同じことをしたいと言ったときにも、それに対応できる職場かどうかという意味です。
もちろん、ある程度はできるはずです。
そうでなくては、だれもが有給休暇を使えません。身内に不幸があったときに休めませんし、風邪を引いたときにも休めません。急に誰か退職したら、回らない職場になります。
しかし、どうでしょう。
その余裕が失われてきているのではないでしょうか。

たとえば、4ヶ月連続勤務をさせられ、自腹購入までさせられたしゃぶしゃぶ温野菜のブラックバイト事件では、「実は加害者である店長自身、今年1〜8月まで一日も休まずに連続勤務」だと伝えられています。

こういう余裕のない職場では、学生だからといって特別扱いできなくなっているのです。

ブラックバイトに泣き寝入りする必要はない

お金がかかりすぎる、親に余裕がない、バイト先にも余裕がない。
しかも、奨学金は給付制ではなくて、ただの「教育ローン」。
こうしたものが絡まり合って、ブラックバイト被害は深刻になっています。

以前なら、しょうがないと諦めたこともあったでしょう。辞めて別の会社へ行けばいいと泣き寝入りすることもあったでしょう。今もあるとは思いますが、しかし、いまは「」()があります。

日本の労働組合は、会社内にあるものが主流です。
しかも、アルバイトが入れないといったケースもあります。
まさか学生バイトが加入するという労働組合は、これまでなかったのではないでしょうか。

しかし、ブラックバイト被害が広がるにつれ、それに対抗する動きも生まれてきました。
東京では、首都圏学生ユニオンブラックバイトユニオンといったユニオンもあります。

私たち、にいがた青年ユニオンにも、ブラックバイトの相談が寄せられます。
すでに新聞等で報道されたように、個別指導塾で、授業以外の準備等の賃金が不払いになっていたことや、休業させられた際の休業手当が支払われていなかったことから、団体交渉で解決しました。
それ以外にも、辞めさせてくれない、違法な天引きをされた、残業代を支払ってくれないなどの相談に対して、対処方法のアドバイスも行っています。

ブラックバイトは、学生を襲う悪魔のような存在です。
学生だし、子どもなんだから、どうせ世間を知らないだろうと、たかをくくって襲いかかってくる悪質な会社もあるのです。
それによって、精神的にダメージを受けるケースもあります。
そうなると、たたかうより、逃げた方がいいこともあります。
しかし、すべてがすべて泣き寝入りしなくてはならないわけではありません。
ユニオンに加入して、たたかう方法もあります。
そういう選択肢があるということを、ぜひ知ってもらいたいと思います。

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にいがた青年ユニオンは、労働者自らが真剣に運営する労働組合です。職場との関係、同僚との関係、生活上の心配事なども含めて、あなたと一緒になって考えます。

ここでは、あなたはお客様ではありません。あなたも私も同じ主人公です。

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