パートは有給休暇取得禁止?だるまやに団体交渉申し入れ

新潟市のラーメンチェーン店「だるまや」に対して5月26日、団体交渉を申し入れました。
昨年9月、管理職が集められたミーティングの席上、社長から「パートに有休を取らせるな」「俺が直接言うと法に触れるから、おまえが有休を取らせないようにしろ」と怒鳴られたことで精神的ショックを受け、退職に至った件に関してです。

なお、この件については、財界にいがた(2017年6月号58ページから)に「新潟市在住のY氏(26)」として掲載されています。

M&A後のごたごたから

だるまやの経営者がM&Aによって交代したのが2013年2月です。
前経営者は、同じラーメンでありながら、だるまやを始め、吉相、武蔵、万人家などいろいろなのれんを経営していました。ノウハウや材料を共通化しつつ、多角化する方針だと思われます。ただし、これには、それぞれののれんの味に責任を持つ人がたくさん必要になります。したがって、人材を大切にしなければなりません。
しかし、だるまやを買収したマテュリティの考え方は異なりました。その結果、店長らに対し、「味は70点でかまわない」と公言したり、大量に退職者を出したりしました。労働時間も増え、未払い残業代も発生したため、にいがた青年ユニオンの組合員となった労働者たちは、不払い残業代を請求。多額の残業代を取り返しました。

その後、独立してラーメン店を開業させたり、そうしたお店で働いて、いわゆる「独立組」と言われるようになります。下のような店内に互いの店名の入った共通のTシャツが張ってあるのを見たこともあるのではないでしょうか。
「独立組」のTシャツ

高校生バイトからずっと働くYさん

今回、団体交渉を申し入れたYさんは、高校生の時にアルバイトを始め、そのまま高卒で就職。勤務歴は11年に上ります。
直近では、ちゃーしゅうや武蔵新潟西アピタ店の店長を任されていました。
その後、統括マネージャーへの打診があり、昨年7月から兼任していました。合計7店を統括する堂々たるマネージャーです。
しかし、彼の収入は思ったより増えませんでした。
ちゃーしゅうや武蔵新潟西アピタ店での店長業務が今まで通りにあります。そこでタイムカードを切った後で、他の店舗を巡回します。基本給も役付手当も変わりませんでした。増えたのは、固定残業代でした。

「パートに有休を取らせるな」と社長暴言

昨年9月のことです。当日になって緊急ミーティングがあるからと呼び出されました。
テーマは「有給休暇のあり方」。
社長は、Yさんのところだけパートに有給休暇を取らせていることを問題視して、他の人から浮かせて、つるし上げるような言動を取りました。
「パートが有休を取ると、休んでいる人にお金を払わなければならないし、代わりに補充する人にもお金を払わなければならない」というのが、社長の言い分でした。
しかし、だるまやでは、かつてパートも有休が取れるということについて、就業規則の説明会で言っていました。それと矛盾しています。
Yさんは「有休は労働者の権利ではないですか」と問い返したところ、社長はとんでもないことを怒鳴り始めました。

  • パートに有休は取らせるな。
  • 俺が直接言うと法に触れるから、おまえが言え。
  • 権利を主張するやつはろくなやつがいない。そんなやつは辞めさせろ。
  • そんなやつは本部に連れてこい。

パートを守ろうと頑張るが頑張れない

本部に連れてこいとまで言う社長に対し、これは危険だと感じたので、Yさんは「私が言います」と応えました。
その後、パートタイマーらには、社長の言い分を伝えました。
パートの人にも、さまざまな家族の状況があります。シングルマザーで子育て中であれば、休みを取ったからと言って無給になれば大変です。それでも、大量退職が続いていますから、ベテランの人に残ってもらうためには、生活を支える配慮は必要です。

Yさんは、翌日、昼頃まで仕事をしましたが、あまりにも大きな精神的ショックのため、自然に涙があふれる状態になりました。昼過ぎには帰宅。その後、退職に至っています。

パワーハラスメントに対して

Yさんは社長から、有給休暇を取らせないようにしろと言われています。
社長が直接指示すれば当然法律違反ですが、エリアマネージャーも管理職ですから、Yさんも法律違反の指示を出させられています。社長が直接言わないからそれでいいという問題ではありません。社長の指示に従ってマネージャーが指示を出したのですから、社長もマネージャーも法律違反で問われるでしょう。

そうした行為を他の管理職が傍観する中で受け止めてしまうと、「何もできなかった自分が悪い」と自己否定感に押しつぶされてしまいます。
まずは、自己否定から離れることが肝心です。

団体交渉でけじめをつける

時間がたって、自己否定感情から少し離れることができたYさんは、団体交渉に臨みます。
いままでは逃げていたのですが、向かい合うチャンスになります。

内容は大きく3つあります:

  1. 労働時間と固定残業代の運用について。
  2. 求人広告と実際の賃金の差について。
  3. 社長がパートに有給休暇を取得させないように仕向けたこと。

続き

団体交渉の第1回目を行いました

だるまや団体交渉
日程2017/6/26
場所亀田あけぼの会館
概要パートらに対して、有給休暇を取得させないよう仕向けたことに対する謝罪を求める。ほか。
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コメント

  1. […] ブラック企業の特長と言えば、長時間過密労働です。 だるまやに対して団体交渉を申し入れたところですが、そのだるまやで、労働基準監督署が36協定違反を行っていたと認め、指導し […]