保育園の園長がパワハラしてくるときはどうしたら

コロナ禍でイライラしていることもあるかもしれませんが、以前から保育園で働く労働者からよくある相談です。

保育士です。いま、体調を崩して休職しています。園長がどなる、えこひいきをする、その上、休憩を十分に取れない、有給休暇が使いにくい、いつ結婚するのかなどプライベートなことを何度も聞いてくるといったパワーハラスメントがひどく、みんなすぐに辞めていきます。子どもたちのためにがんばりたいのですが、心もからだもついていきません。

まずはゆっくり休みましょう

職場におけるパワーハラスメントは、許されません。被害者の尊厳を損なう行為です。

ただ、いまは体調を崩してしまっています。何をするにも、体調が第一ですから、ゆっくり静養しましょう。

将来、仕事に復帰できるだろうか、当面の生活費はどうしようか、みんな普通に働いている時に自分ばかり情けないなど、マイナスなことばかり考えるでしょう。しかし、そう考えてしまいがちになることそのものが病気です。

こんなふうになった責任は、自分にはありません。また、当面の生活費は傷病手当金を利用しましょう。

パワハラによる精神疾患は労災

まずは、静養すべきですが、今後のことも知っておきましょう。

今回、体調を悪くしたのは、職場におけるパワハラが原因だと考えられます。つまり、労働災害です。

労災なら、傷病手当金より多く給付を受けられます。

職場で怪我をしたというときは、それが労働災害だとわかりやすいのですが、精神疾患の場合はわかりにくくなります。少し時間はかかりますが諦めないでください。パワハラする園長が労災認定に対して協力的ではないと思いますが、申請は労働基準監督署に行い、判断も労働基準監督署が行います。

パワハラをなくす

いまの職場に復帰したくないと思うことは普通です。そのまま復帰すれば、パワハラのため体調を崩してしまうからです。

最近では、保育園は一般に労働条件が低く、ひどい運営が行われる場合、労働者が一斉退職することがあります。

これは、まさにストライキです。

そう考えると、労働組合を結成し、ストライキの実施を背景に園と交渉すれば、改善する可能性が高まります。

また、中には、傷病手当金の必要書類を書かないという意地悪をするところもあります。保険者とのやりとりが必要になりますが、これも労働組合で解決する方がいいでしょう。

これまでは、園長と保育士という上司と部下の個人の役割での関係でした。園長は、それをまるで身分の上下関係と錯覚して、好き勝手しています。労働組合をつくれば、法人と労働組合という団体の関係です。団体行動を背景に対等に交渉できるようになります。

労働組合をつくるには

労働組合は、労働者がああしたい、こうしたいという要求を中心に、自主的に集まってつくります。

会社をつくることに比べれば、とても簡単です。

そうは言っても、つくったあとでどう運営するか、そこが大変です。

みんなが集まって話し合いをして、使用者に対して何を要求するか、それを使用者に申し入れして、どう交渉するか、どのようなことが改善されて、さらに何を改善していきたいか、そうした一連の作業が必要です。

世の中には、御用組合といって、労働者の本当の要求を実現させないようにして、使用者の代理をするような労働組合もありますが、そうなってはいけません。使用者にすり寄るのではなく、労働者みんなのための労働組合にしましょう。

私たちレインボーユニオンも、労働者が自主的に集まってつくる労働組合です。しかも、会社に労働組合があってもなくても加入できるかたちにしています。

生活の苦しい労働者が多いので、生活相談にも対処しています。また、いろいろ学習してみたいと加入している組合員もいます。

いま、あなたの直面している問題は、個人的なものではありません。まずは、レインボーユニオンに相談してみてください。

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にいがた青年ユニオンとレインボーユニオン

2008年に誕生した労働組合。労働条件だけでなく、暮らしや健康問題にも強い関心を持つ。どこに住んでいても、どのような働き方でも加入できることから、2020年に「レインボーユニオン」に改名。にいがた青年ユニオンは、レインボーユニオンの新潟県支部になる。

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