57049097_2349661898448571_5818391538761203712_n 最賃審議会の公開求め厚労省と意見交換
にいがた青年ユニオンが参加する「最低賃金大幅引き上げキャンペーン委員会」は4月17日、厚生労働省の賃金課担当者と意見交換を行いました。

事務局の中立性が疑われる点は指導

事務局である労働局担当職員が、審議会各委員らと懇親会を開いていたり、ゴルフに行っているケースを取り上げました。
懇親会については、「事務局主導で懇親会を設定する長野労働局」で紹介済みですが、議事録にまで残っているので、あまりにも緊張感を欠いています。

厚労省担当者も「事務局の中立性の問題」として、対応を約束しました。

議事録の開示の対応は改める

議事録の対応について、各労働局、厚生労働省の判断とも、総務省個人情報・個人情報保護審査会から適切ではないと指摘された部分があります。
「議事録丸ごと不開示にする青森労働局」のように、議事録をすべて不開示にしてみたり、「最賃審議会議事録の黒塗りが取れる決定下る」と厚労省の判断を覆したり、「付言」で厚労省に対する注意が付いたりしていました。

厚労省担当者は、厚労省の意見が適切ではないと判断された部分があるので、今後の対応に十分活かしていくと答えました。

議事内容の透明性を高める

議事内容について公開されていないために、会議が緊張感を持っていないのではないかとの指摘について、厚労省担当者は「研修会で、『会議の公開』に関する項目を新たに設けた。望ましい状況ではないことがわかったので、しっかりやっていく」と答えました。

申し入れ書は、以下の通り。


厚生労働大臣
根本 匠 様

最低賃金大幅アップ2019キャンペーン委員会
郵政産業労働者ユニオン
全国一般労働組合全国協議会
下町ユニオン
新潟青年ユニオン
全国生協労働組合連合会

私たちは、労働運動の潮流を超えた労働組合が集まり、全国一律最賃制度と最低賃金大幅アップを目指し、2016年から運動を進めております。

現在、最低賃金の全国一律・大幅引き上げが喫緊の課題になっております。

このたび、最低賃金の決定において大きな役割を果たしている「地方最低賃金審議会」の都道府県ごとの議事録を情報公開等で取り寄せ検証したところ、その公開度が都道府県ごとに大きく違うことがわかりました。
私たちは、それにもとづいた「地方最低賃金審議会公開度ランキング」を作成し、本年2月25日に厚労省記者クラブにおいて記者会見したところ、共同通信が配信し、地方紙等の19メディアに取り上げられ、多くのメディアにも関心をもっていただいているところです。

そこで、この度、『「地方最低賃金審議会」の公開度が各都道府県ごとに大きく違う問題について』、また、『「全国一律最賃制度」の重要性について』という点についての、厚生労働省の見解をうかがいたく申し入れをします。

下記の点で、お答え願い、意見交換が進めば幸いです。

1、地方最低賃金審議会の審議内容と各地方労働局の情報公開について。

(1)最低賃金審議会は、本審と専門部会に分かれます。両者とも会議は原則公開です。
しかし、現実には鳥取で全面公開されて入れる例を除き、専門部会は全面的に非公開にされ、本審でも一部非公開とされています。しかも、その決定は、従前の例をなぞる場合が多く、非公開にする理由はその都度検討されていません。
また、議事録を情報公開で公開させたときに不開示部分のないことも多く、非公開にする理由が本当にあるのか疑問が残ります。
これでは、最低賃金の金額水準の決定が、一部の委員しかわからないという由々しき情況のままであり、結果的に行政の説明責任は果たされていません。

そこで、以下の点を申し入れます。

①まずは、中央・地方最低賃金審議会の公開を求めます。
公開・傍聴可能へとの指導を願います。

②とりわけ最低賃金を決定するに至る議論の途中経過の議論や、答申書につけられた付帯意見などは、少なくともメディアに公表するなど、審議会としての透明性とその責任を果たすよう指導願います。

③平成30年(行情)諮問359号「平成29年度第2回青森地方最低賃金審議会青森県最低賃金専門部会議事録等の不開示決定に関する件」、平成30年(行情)諮問第302号「平成29年度第4回埼玉地方最低賃金審議会議事録等の一部開示決定に関する件」において、情報公開について厚生労働省は不適切な対応を行ったと指摘されています。
どのように再発防止するかお答えください。
また、各労働局においても同じような過ちを繰り返さないためにご指導願います。

④平成30年(行情)諮問第258号「平成29年度第4回沖縄地方最低賃金審議会沖縄県最低賃金専門部会議事録の一部開示決定に関する件」の答申書において、「労働者代表委員、使用者代表委員それぞれが要求する最低賃金の引き上げ額を提示しながら審議が進められることが、制度上当然に予定されているものと認められる」として、途中金額を公開したとおりですが、一部の地方最低賃金審議会では、労使委員が個別折衝時のみ金額を述べて、その記録が議事録に残らない審議形式を採っています。
最低賃金法の予定しない審議形式はやめるようご指導願います。

(2)10月に改定される地方最低賃金は、毎年8月上旬に答申され、その後8月下旬までに異議申し立てが受け付けられ、都道府県ごとに決定されます。本来は、最低賃金がどう決定されたか、少なくとも議事録を読んで、審議内容を理解してから異議申し立てをするのがスジです。しかし現実には、異議申し立てをするにあたって、地方最低賃金審議会の議論とその記録も把握できず、非公開・非公表の中で行わなければならないという根本的な制度欠陥の存在があります。
審議会の非公開を前提とするわけではありませんが、とりわけ議事録に関して以下の点を申し入れます。

①議事録を速やかに作成し、地方最賃の答申と同時に公開できるように指導願います。

②また、現在は明らかに黒塗りが不要である部分にまで不開示部分のある議事録が存在します。
最低限、情報公開法に基づく開示を行うよう指導願います。

③各都道府県の作成する議事録の中身や公開度が、ばらつきの無いよう指導願います。

2、次に、全国一律最低賃金制度の実現についての要請と質問です。

現在、大都市であればあるほど賃金水準が高いとの社会通念は見直される傾向にあります。最低賃金の地域間格差の拡大は、地方から若者を始めとし低賃金労働者の流出を招く要因の一つと言われています。この点は、厚労省労働基準局賃金課のデータからも明らかとなっております。こうした中で、2019年2月7日には、与党内にも全国一律最低賃金を目指す議員連盟が発足しています。「地方」の労働力不足と疲弊が進む中で、まさに、全国一律最賃制度への関心は大きく高まっていると言えます。
2018年度の最低賃金は、最も高い東京と、最も低い鹿児島では、224円もの差がついており、今のランク制度では、この格差は拡大するばかりです。全国一律最低賃金制度とし、最低賃金の地域間格差を解消することが強く求められています。

こうした情況の中で、厚生労働省の、全国一律最賃制度に向けた見解をお聞かせ願うよう申し入れます。

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