(追記あり)「トランプ現象とも共通している」という田村教授のコメントを深読みしてみるといいことがある #新潟県知事選

16日の新潟県知事選で結果が出ました。泉田知事のあとは、共産・社民・自由(旧生活)が推した米山さんとなります。
このことでは一つ前の記事「#新潟県知事選 で自民・公明・連合新潟の推す森民夫さんの法定2号ビラを見て心配になる」が大きな反響をいただいています。
他県の地元紙でも、新潟県知事選の結果が一面を飾ったところもあると聞きました。それだけ、全国から関心が寄せられた選挙だったということです。
しかし、これからが新潟県民にとってこれからが本番です。投票数日たってもまだネット上にはいろいろ流れていますので、それについて書きたいと思います。

新潟日報で田村さんが解説

まずは、こちらのツイートをご紹介します。

メディアとしての新潟日報

新潟日報と言えば、泉田知事が出馬撤回の原因を作った地元紙と言われています。しかし、それは違うと思います。メディアは権力者を監視するものであって、必ず批判するものです。そうでなくては、メディアとは呼べません。どこかの新聞のように、政権のお先棒を担いでるようではダメなのです。

日本海横断航路問題は、誰がなんと言おうと、きちんと検証が必要です。福祉計画法定計画のまとめのない期間があったことについても同様です。
自民県連がこれを利用して、原発再稼働に否定的な泉田知事を攻撃しようとしたかもしれません。しかし、その意図はともかくとして、そうした問題を検証することそのものを否定してはなりません。

ちなみに、私の新潟日報への印象と言えば、柏崎刈羽原発の地元企業にアンケートを行い、多くの企業が原発で潤っていない、無関係であることを明らかにしたり、原発再稼働に対する批判的な連載記事を出していましたから、「かなりつっこんでいるな」と思っています。それは、ただ単に賛否両論併記で中立的というのではなく、県民世論の求める方向に寄っているという点で評価してよいでしょう。

田村さんの解説

田村秀さんの解説、私も読みました。そして、田村さんのフェイスブックも見てきました。
確かに、田村さんのタイムラインを見た限りでは、落選した森さんびいきだなと思います。彼は、あまり個人的な考えをつけることなく、リンク先をシェアして公開しているのですが、「どちらが人として信じられるか」と書いて森さんの選挙応援をしていると思われる女性のコメントを引用し、「(米山さんの)政治家としての資質が問われますね。」と書いています(10月13日11時33分投稿)。

中立というのは、ありえません。自分は中立だと言っている人は、本当は中立なんかではなく、長いものに巻かれる人です。ですから、米山さんに対して批判的な人のコメントが出ようと、それをメディアが載せようと、それはそれでよいのです。

ただ、一つ言えるなら、「トランプ現象とも共通している」と書いているのですが、その原因を「与党や権力への反発」とだけしか述べていない点は、浅はかです。新聞には字数制限があるので、それだけしか書けなかったのかもしれませんが、民衆が与党や権力に反発するには、それなりの理由があります。
いまのアメリカ国民は、いろいろな点で絶望しています。貧困が広がり、格差も大きいし、差別もまだなくなっていません。それがトランプさんへの支持に向かう点は間違っていますが、しかし、そうした原因は間違いなくあるのです。
いまの日本はどうでしょうか。
安全保障法には多くの人が反対です。
原発再稼働には多くの人が反対です。
消費税増税には多くの人が反対です。
では、それらの政策を進めているのは、どの政党ですか。そして、どの政党に投票しましたか。
このように、個別の政策への賛否と投票結果が異なっています。
景気がよくなった感じもないし、将来年金を受け取れるかどうかもわかりません。子育てにかかる費用は限界を超えているし、介護を受けられるかどうかもわからなくなってきました。非正規労働者は増えるばかりなのに、正規労働者は何もしてくれません。不平不満がたくさんあるのに、政治家は白紙の領収書を大量に受け取っているだけです。

もしも、今回の選挙結果が「トランプ現象とも共通している」というのなら、それは新潟県民に森さんをおしていた自民党や公明党、連合新潟に対する強い拒否感があるという意味が正解です。そして、それについて新潟県民は、一歩ずつでも正しい道に近づいていく歩みを始めたのではないでしょうか。

野党共闘のあり方について

私は、経営者の方ばかり目を向けている自民党の政策が嫌いですが、では、野党の方はどうでしょう。
今回の新潟県知事選においては、民進党が自主投票となりました。連合新潟が森さんを支持したためです。
結果的に、共産党と社民党と自由党(旧生活の党)の3党が米山さんを推薦して、たたかいはじめました。

巨大与党と連合という大きな労働組合。対して、小さな野党たち。
結果は、なんとなく見えた気がしました。ですが、今回は違いました。小さな野党たちと結びついた新潟県民が大きな役割を果たしました。その勢いは日に日に強まり、最終的には自主投票を決めていた民進党でさえ、代表の蓮舫さんが米山さんの応援演説に立たなくてはなりませんでした。新潟日報では、旧民社党系の民進党議員からそれに対して不満が上がったとも報じられましたが、民進党は新潟県民に引っ張られたのです。

結果的に、6万票の差をつけて、米山さんが当選しました。問題は、これから。たとえば、衆院選が近づいているとも言われています。その前に、衆院補選がたたかわれているのですが、どうやら与党候補に歩があるようです。

そこで、こちらのツイートをご紹介しましょう。

民進党の姿勢については、新潟県知事選においても煮え切らないものでした。
民主主義の第一歩は、まず意見を述べるという点です。私はこう思う、僕はこう思う。それを出してから議論は始まります。自分のメリットを打ち出し、相手のデメリットについて質問します。その過程を経て、最終的にはみんなで決めます。
それなのにです。
野党第一党である民進党は、意見を述べません。
これが、少数政党で、意見はあるが、カネがないから立候補させられないというのなら理解できます。民進党は違います。

こんなことをやっていると、「また民進党(旧民主党)は…」と言われます。みんな、民主党政権の時の記憶は新しいのです。軸がなくぶれるのでは、あきれられてしまいます。

今後の野党共闘では、そうしたことを繰り返してもらいたくありません。

今後の県政の進め方についての希望

米山新知事には、とにかく県民の方を向いて仕事をしていただきたいと思います。
推薦を出した政党や団体にだけ目を向けろというのではありません。そんなことをしたら、彼らと一緒です。

35d54c7b3ae519238cfc44d17aad9cdb (追記あり)「トランプ現象とも共通している」という田村教授のコメントを深読みしてみるといいことがある #新潟県知事選

権力を振りかざして、見放されたくなかったら、こっちを向けというのは、ただの脅しです。卑怯者のやることです。人の上に立つ者が採るべき姿勢ではありません。

たとえ今回の選挙戦では敵となった自民党、公明党、連合新潟であっても、彼らに意見表明させ、議論して、真実を求め続けるようにすることが大切です。そして、そのことを広く新潟県民に明らかにすべきです。そうでなければ、彼らはもしかして数とカネを頼んで強行してくるかもしれません。そうしたことのないよう、十分注意しつつ、理を持って制する姿勢を貫いてもらいたいものです。

(追記 2016.10.21)

この田村さんの論評に対してのアプローチ

この記事を公開した後、「この田村さんの論評なんてめちゃくちゃじゃないか」とお怒りの声をたくさん聞きます。たしかに少々失礼な物言いの論評だとは思いますが、だからと言って、「お前の言い分がおかしい」と田村さんにいっても、「あなたは米山さんの支持者だからそう言うんだ。これは見解の相違だ」と返ってくるだけです。

だから、私はこうアプローチしたのです。
「あなたの言い分に従うと、あなたが間違っているという結論が得られるんですが。」

そんなわけで、「トランプ現象」以外の部分にも触れてみることにしましょう。

ワンイシューについて

田村さんは、今回の選挙について「『ワンイシュー(単一争点)』、白黒を迫る住民投票の構図になった」と評しています。そして、「理性でなく、感性の選択になったといえる」とつなげました。さらに、事例として「イギリスのEU離脱」を取り上げ、「こうすればばら色の未来になる、というイメージに持ち込んだ住民投票」と書きました。

確かに、そういう面があります。
柏崎刈羽原発の再稼働については、無責任体質を貫く東京電力が運転しています。不安がないといえば、それは嘘です。
再稼働したいという理由はいくつかあると思います。
たとえば、お金です。柏崎周辺に住んでいる方はわかると思いますが、住んでいるというだけで、お金が配られます。原発関連の仕事をもらっている下請け会社は、早く再稼働してもらいたいと思っているでしょう。
他には、遊ばせておくにはもったいない。動かしたほうがとりあえず得だからといった理由もあるかもしれません。

ただ、私が再稼働したいという方から答えを聞いたことがないので、教えてほしいことがあるのですが、再稼働したとして、数年すると使用済み核燃料の保管場所がいっぱいになります。その時点で、運転することができません。そして、その後どう管理するのでしょうか。
福島の原発事故でわかったとおり、使用済み核燃料は、ただのプールに入れられていて、常に冷却していないと、自分自身の熱で溶けます。それを何万年もかかさずに管理しなくてはなりません。そのコストは、どれぐらいなのでしょうか。

さて、それはそれとしても、県政は当然、原発再稼働だけではありません。たくさんの課題があります。では、県政与党である自民党は今まで何をしてくれたのでしょうか。

ワンイシューに対する批判は、もっともです。私も小泉さんの「郵政解散」はどうかと思っていますので。
ただ、「ばら色の未来になる」というイメージ作戦ではありません。自民党や公明党の作り出した現在が灰色だから、そんな灰色の未来はお断りと言っているだけです。

参院選の流れについて

田村さんは、「参院選新潟選挙区での野党候補勝利の影響も大きい。その流れのままで投票した人も多いだろう」と書いています。
それはありません。
前回投票の流れで入れたということは、今回は何も考えずに入れたという意味を含んでいます。それはないのです。
なぜなら、今回、森さんは組織戦を行いました。つまり、たとえば会社から「森さんに入れろ」と言われている人が多いのですが、それに反した結果が出ています。投票直前に「森さんに入れろ」と言われている人たちは、森さんに入れていないのです。それだけ、考えている人が多いという証拠。
つまり、これについては、田村さんの間違いです。

時間がないについて

田村さんは「全体的な政策論争をすべきだったが、いかんせん時間がなかった」と書きました。そのとおりです。時間がなさすぎです。なぜでしょうか。
簡単です。選挙活動がちゃんとなされていないからです。
選挙活動というのは、公職選挙法によって定められています。もしも、それが問題だと主張するなら、すんなり法改正できるのは与党ですから、自民党と公明党に言っていただきたいと思います。
森さんの問題の法定ビラを見てわかるとおり、法定ビラなのに、候補者本人の氏名や顔写真を掲載することができません。
街宣車のような音を大きくする機械の台数も制限されるので、街宣車を見かけなかったという方もいるでしょう。
とにかく、わけのわからない法律です。これを作ったのは自民党なので、文句を言う相手は自民党です。

ポピュリズムについて

田村さんは、米山さんが複数の政党を渡り歩いてきて、考え方を変えてきた人だと指摘。「究極のポピュリズム」と書きました。そして、「政治家になることが目的になっていると見えてしまう」とも。

確かに、考え方をコロコロ変えるというのは、気持ちのいいものではありません。ただし、そこに合理的な理由がなければです。
米山さんは、原発事故直後には、原発は再稼働した方がいいという考え方だったそうです。それは、すぐに事故が収束するだろうからという見立てだったため。しかし、現在はあれから5年経っています。その見立てが間違っていたので、考え方を変えたと説明しました。
この立場の変化については、合理的な理由が述べられています。おかしいところはありません。

逆に考えてみましょう。ぜんぜん考え方を変えなかったら、どう言われるでしょうか。
共産党などは「いまどき共産党という党名は」などとよく言われています。ですが、党名を変えるという話は聞きません。それが嫌いだという人もいるかもしれませんが、逆に最近ではその振れない姿勢を評価する声もあります。また、今回の野党共闘においては、柔軟な姿勢を見せています。

結局のところ、変わっても、変わらなくても、そこにちゃんとした理由があるかどうかによって決まります。

行政経験がなくリスクをはらむについて

田村さんは、最後にこう書きました。
「地方は厳しい状況にあり、県政の課題は山積している。行政経験の全くない新知事を選んだことは、非常に大きなリスクをはらむ。」

まず、地方を厳しくしたのは誰でしょうか。自民党と公明党の国政与党です。
そして、それをそっくり受け入れて、新潟県政に課題を山積させたのは誰でしょうか。新潟の自民党です。

まず、文句をいうべきは、この人たちに言うべきです。

その上で、行政経験のある人はリスクがないのでしょうか。
こちらのツイートをご覧ください。

現職の大阪府知事です。
大阪府警の機動隊員が、沖縄へ出かけていって、現地の人に向かって「土人」と差別語を発したことについてのツイートです。
松井さんは、職務中に差別語を発した職員に対して「出張ご苦労様」と言っているのです。
現職真っ最中なのに、これです。

さらにこちら。

もともとの記事の全文を読んだとき、あなたはすんなり意味がわかりますか。

■鶴保庸介・沖縄北方相

 (沖縄県東村高江の米軍ヘリパッド建設現場で、抗議活動中の市民に機動隊員が「ぼけ、土人が」と叫んだことについて)これを人権問題だと捉えるのは、言われた側の感情にやはり主軸を置くべきなんだと思います。従いまして、県民の感情を傷つけたという事実があるならば、これはしっかり襟を正していかないといけないと考えています。

 ことさらに、我々が「これが人権問題だ」というふうに考えるのではなくて、これが果たして県民感情を損ねているかどうかについて、しっかり虚心坦懐(きょしんたんかい)に、つぶさに見ていかないといけないのではないか。我々が考えねばならないのは、発言をされた対象者の気分を害していますよ、と肩をたたいて言ってあげることが一番必要なのではないか。

 (「県民感情が損ねられているかどうかについて、まだ判断できないのか」との質問に)私は今のこのタイミングで、「これは間違っていますよ」とか言う立場にもありませんし。また、正しいですよということでもありません。自由にどうぞというわけにもいきません。従って今のご質問で、私が答えられるとするならば、これはつぶさに見ていかざるを得ない。(閣議後の記者会見で)

沖縄の担当相真っ最中でこれです。

田村さんが真っ先に指摘すべきは、「行政の経験真っ最中の人はリスクを犯してはならない」ではないでしょうか。そして、「そんな人たちの真似をしないようにしていただきたい」と続けるべきです。

だいたい、行政経験があるのに、こんなビラをまいてしまうリスクを犯したのはどこの誰ですか。
35d54c7b3ae519238cfc44d17aad9cdb (追記あり)「トランプ現象とも共通している」という田村教授のコメントを深読みしてみるといいことがある #新潟県知事選

それでは、最後に米山さんのツイートで締めることにいたします。ここまで、お読みいただきありがとうございました。

(追記あり)「トランプ現象とも共通している」という田村教授のコメントを深読みしてみるといいことがある #新潟県知事選

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