厚労省が「これってあり?まんが 知って役立つ労働法Q&A」を公開したのは時代の流れを感じる

厚生労働省は労働法をわかりやすく解説したハンドブックを公表していました。

これは、労使双方にとって分かりやすいガイドブックをというのがきっかけとのことですので、出来る限り平易になるように配慮されています。ぱっと見は、図表の少ない教科書っぽいつくりです。

今回は、就職を控えた学生など向けを意識して、マンガにしたハンドブックが公開されました。

厚生労働省:これってあり?~まんが知って役立つ労働法Q&A~

今回は、このハンドブックの感想です。

PDFが3種類に増えた

サイトにアクセスしてもらうと、ハンドブックはPDFでダウンロードできるようになっているのですが、今回のガイドブックは3種類に増えています。
布教用、保存用、観賞用ではなくて、通常用、スマホ用、印刷用です。
スマホ用は周囲の余白が少なく、フォントサイズが大きめにつくられていて、スマホの小さな画面でも閲覧しやすいようにつくられています。印刷用は目次やページ数が入っています。
細かな配慮ですが、これはよいことです。

ただ、スマホ用なのに、ホームページアドレスが書いてあってもリンクされていないようです。せっかくのPDFなので、タップしてすぐにリンク先にジャンプできるようになっていたらいいかなと思ったのですがいかがでしょうか。

マンガでの導入はわかりやすい

それぞれの事例の最初に1ページずつのマンガがあります。
たとえば、面接で即採用と言われたけれど、実は働かせてみてから労働条件を決めるブラック企業のようなケースが出てきます。
労働条件を文書明示しないような会社はまだまだありますし、求人票と違う条件で働かせるといったことも問題視されていますから、話の切り出しにはよいかと思います。

最終的にはやっぱり疑問が残るかも

導入はマンガですが、内容は法律的な内容なので、どうしてもわかりにくさは残るでしょう。

たとえば、内定取り消しが紹介されていますが、この一文。
「A =労働契約成立と認められる場合、社会の常識にかなう納得できる理由がなければ内定取消は無効です。」
内定が労働契約の成立したと見なせるか否か、判断する基準はよくわかりません。
社会の常識というのも、まだ社会に出たことのない学生向けですので、ここもわかりにくい言葉です。
それから、内定取り消しが無効になったとしたら、ではその次にどうなるのでしょうか。

このあたりは、どうしても法律のガイドブックなのでいたしかたないのですが、このガイドブックで独習する場合は疑問が残るかもしれません。できたら、これを使って誰かに解説してもらったり、集団学習をしたほうがいいのですが、そこまでできるような人は、そもそもこのガイドブックはいらなかったりします。

このガイドブックをきっかけにして、もっと知りたいなと思ってもらうのがもっともいいのではないでしょうか。

裁判所もこうしたガイドブックをつくってもらいたい

法律的にはこうなっているというガイドブックですが、ここにも書いているように「最終的には裁判所による判断」になるケースが多く、労働者にとってはこれが最大のネックになります。裁判というと、ひどく時間がかかり、すごくお金もかかるというイメージがあるのです。
ですから、裁判所にはそういう不安に応える学生向けハンドブックをつくって広めてもらいたいと思います。

まとめ

学校の教科書も、フルカラーでマンガが使われる時代です。「これってあり?~まんが知って役立つ労働法Q&A~」にも、そうした時代の流れを感じました。ちょっとですが、ガイドブックには労働組合も登場してきています。これを読んで、労働組合に興味を持ってもらって、実際に労働組合に加入してもらうためには、私たちがちゃんと活動しなくてはならないなと気を引き締めています。

厚労省が「これってあり?まんが 知って役立つ労働法Q&A」を公開したのは時代の流れを感じる

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