延滞対策ではなく無償化に向けて動け

人を考えず、お金のことしか考えない人たちなのでしょうか。

財政制度等審議会(財務相の諮問機関)は21日、財政投融資分科会を開き、年末の2016年度財政投融資計画取りまとめに向けた議論を始めた。この日は有利子奨学金事業を取り上げ、所管する文部科学省に対し、増加傾向にある延滞金対策の徹底を求めた。
ウォールストリートジャーナル 延滞対策の徹底求める=有利子奨学金で—財政審 2015年10月21日

日本学生支援機構は、無利子(第1種)と有利子(第2種)の奨学金を運用しています。その有利子奨学金に注文がついた格好です。

なぜかといえば、

有利子奨学金は独立行政法人「日本学生支援機構」が担う事業で、奨学金受給者全体の約6割を占める約87万人の大学生らが学費などに充てている。14年度末の貸与残高は6兆円余り。原資の大半は財投から借り入れており、文科省は16年度財投計画として8176億円を要求した。

現在、無利子と有利子の割合は、約1:3。本来の約束では1:1のはずですが、有利子事業だけ拡大させています。

出席した委員からは、利用者数が減る中で延滞額が増加傾向にあるため、着実に返済を促す取り組みを文科省などに求める声が相次いだ。

なぜ延滞額が増えるのか、そこが書いてありません。

延滞者の大半は、収入が低く、返したくても返せない人です。
あまりにも無茶な返済をせまり、社会問題になったこともあって、延滞利息を下げたり、返済猶予の期間を延ばしたり、改善もありました。しかし、小手先の改善です。根本的には改善していません。

不安定な雇用が広がっている

大学等を卒業しても、安定的な就職があるとは限りません。
若者の間の非正規雇用は、2人に1人です。
奨学金を長期にわたって返済することは、綱渡りだと言えます。

利息や延滞金をつける必要がない

奨学金を借りて、なぜ利息をつけて返さなければならないのでしょうか。
「借金に利息はつきもの」。
そうかもしれませんが、借金というのは、返せるから貸し付けるものです。
返済能力があるかないかわからない人に貸し付けるものではありません。
それなのに、奨学金を貸し付けてしまっています。
借金と同列に並べて議論できません。

そして、延滞すると、ペナルティーとしての延滞金です。
まったく不要です。

利息をつけるのは、資金を市場から集めているためです。
それを辞めればいいのです。
延滞金もつける必要はありません。
資金を民間から公共へ。
奨学金は公共のものへと戻せばいいのです。

おそらく、根っこには、「受益者負担」「自己責任」があるのでしょう。
しかし、学生が育つことによる受益者は、社会です。
社会が、その費用を負担することは何ら問題がありません。

貸与でなく給付にすればいい

自治体等で給付制奨学金もつくられるようになりましたが、まだまだ規模が小さい状態です。
日本学生支援機構が給付制奨学金に切り替えるべきです。
そうすれば、学生がブラックバイトにつかまらなくてもすみます。
国際人権規約の高等教育の漸進的無償化条項の留保をやめたのですから、経済的な理由で高等教育を受けられないことがないように整備していくべきでしょう。

延滞対策ではなく無償化に向けて動け

有利子奨学金事業に財政制度等審議会が注文

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