
介護の現場でのセクハラは仕方ないことではありません。セクハラをされたあなたに問題は無く、セクハラをした側、そしてそういう環境を野放しにしていることに問題があります。
6月20日(水)、NHKのシブ5時というテレビ番組の中で、「年をとったとき“性”はどうなる」という特集が放映されました。この放映内容に一定の反響があるようですし、その中で介護士に対する利用者からのセクハラもクローズアップれていました。介護士に対するセクハラについて、働く人=労働者として、きちんと真面目に考えたいです。
ゆにぶろでは以前「女性介護士が知っておきたい利用者からのセクハラの対処」という記事を掲載しています。この記事はその続編になりますので、これも併せてお読み下さい。
まず、セクハラ=セクシャルハラスメントは、どのような立場・場所でもあってはならないことです。介護の現場つまり利用者と介護士の間でも同じことです。このことを強く頭の中に描いて下さい。
セクハラをされた時どうしますか?
質問1:利用者からセクハラをされた時、あなたはそれに対して下の例からどういうことができますか?
①その場で拒絶する。
②職場で同じ立場の同僚に相談する。
③職場の上司やさらにその上の人に相談する。
④利用者の家族に相談する。
⑤何もしない何も言わない。
①~④を選んだ人は、もしかしたらご自分の中で。そのセクハラは何となく「そんなものか」と納得してしまっていることなのかもしれません。しかし被害者はあなた一人とは限りません。もしあなたがセクハラの対象でなくなったとしても、他の職員がその対象にされてしまうことだってあります。あなたが働く職場はそれでいいのでしょうか。
⑤を選んだ人は、上のように何となく自分を納得させているか、耐えているかのどちらかです。しかし、ただ黙って自分を無理やり納得させたり、耐える必要はありません。いけないことはいけないと声を上げ、快適な職場作りをする権利があなたにもあります。
質問2:利用者からセクハラされたことを職場で話せない時あなたはどうしますか?
①職場外の親しい友人などに相談する。
②自分の家族に相談する。
③誰にも話さない。
①~②を選んだ人は、誰でもよいからそれを話すことによって、何となく「そんなものか」と納得してしまっているかもしれません。また、良いアドバイスなどをもらえる場合も、もしかしたらあるかもしれません。
③を選んだ人は、当然質問1でも⑤を選んだ人でしょう。黙って自分の心の内にしまい込みただ耐える。これほど辛いことはありません。しかしもう黙って耐える必要はありません。なぜならば、セクハラはどのような立場・場所であってもあってはならないことであり、あなたは自分の職場を快適にし、その職場で快適に働く権利があるからです。
セクハラが職場でおきたことの責任
介護の現場でセクハラが起きました。これは事実です。しかし事実を公表することは大切なことですが、それだけでは実際にセクハラを無くすことはできません。セクハラを無くすには、それを無くす方法を実践することが必要です。
セクハラは、セクハラをした側に問題があることはもちろんですが、職場でセクハラが起きた時、最も大きな責任は事業主にあります。会社で言えば社長、社会福祉法人や医療法人だと理事長などと呼ばれる人です。
現場で働いている人が直接社長や理事長などに話をすることは難しいです。では上司に相談しますか?それも言いづらい、言ったとしても「我慢しろ」などと言われ結局泣き寝入り。こんなことになっていないでしょうか。
職場で相談してもどうにもならない時、労働基準監督署や労働局の雇用環境・均等室に相談する方法もあります。労働基準監督署や労働局は実際にセクハラが起きている職場に対して、セクハラが起きない職場作りをするよう指導をしてくれます。それは上で言ったとおり、セクハラが起きない職場作り、つまり快適な職場作りををすることが会社の社長や法人の理事長などに義務づけられているからです。
被害が深刻になる前に
労働基準監督署や労働局が指導することや、その指導に従うことは良いことです。しかし、本来はそのようなことになる前に、職員が快適に働けるよう職場の環境を整えておくことが最も良いのは言うまでもありません。職員が実際にセクハラを受けて心も体も傷つく前に、そうはならないようあらかじめ備えておくことが大切になります。
では現場で働く私たち介護士・介護職はどうしておけばよいのでしょうか。
聞いてもらえる場所を見つける
職場や友人、家族にも言いづらい。言ったとしても「そんなものだ」と言われてしまった。「誰にも言いづらい、言ったとしても仕方がない」と、そんな風に思って何もしない。これではただ我慢していることと何ら変わりはありません。
まずは、あなたの声を正面から何でも聞いてくれる相手と場所が必要です。
新潟介護ユニオンのような労働組合は、セクハラに関する悩みや相談も受け付けています。「少しのことだから」と無理やり自分を我慢させるのではなく、思い切って話をすることをおすすめします。
新潟介護ユニオンの中心メンバーは、実際に現場で働いている介護士です。新潟介護ユニオンは、実際にあなたが傷ついてしまう前に、そうはならないようあらかじめ予防線を張ることも話し合います。あなたが傷つかないように守ることも、労働組合としての新潟介護ユニオンの、大きな役割の一つです。
ここがあなたの一つの居場所になります。
相談しよう
新潟介護ユニオンのホームページを開くと、左上に「相談する」という赤字のボタンが表示されます。そこをクリックすると「お問い合わせメールフォーム」のページが開きます。そのページの下に、「メールフォーム」というところがありますので、そこに相談したいことを書いて、「送信内容確認画面へ」をクリック。そして問題なければ「送信する」をクリック。これで新潟介護ユニオンへの相談受け付けは大丈夫です。
新潟介護ユニオンは、働く私たちが主人公の労働組合です。職場との関係、同僚との関係、生活上の心配事なども含めて、あなたと一緒になって考え、共に行動します。私たちは、困っているあなたと一緒に考え行動することで、セクハラを根本から無くせると考えています。
新潟介護ユニオンへの相談は無料です。お気軽に下のリンクからご相談下さい。
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介護士が利用者のセクハラを無くす方法
どのような立場でもセクハラはいけないことです