介護職員の不足と労働強化

今、介護職員は不足していて非常に深刻な状況です。少しですが、そのことについてです。

 

労働強化

 

労働強化は一言で言うと、無駄な時間を無くすこと、そして無駄な時間を無くして生産性を上げる、仕事の付加価値を高めるということです。

理屈で言うと、無駄な時間を無くすとそこは仕事で埋めることになるので、当然仕事の全体量は増えます。そうなると、一定の時間でより多くの仕事をこなさなければならなくなるので、その時間内での仕事の密度は上がります。たとえば、1日8時間で今までやっていた仕事を100としたら、それが120に増えたりします。

仕事の密度が上がれば、現場の職員にとっては「より手を早く動かさなければならない」ということなどにもつながります。そして、一定の時間でその仕事を終えることがもしできなければ、当然残業でこなすということにもなるでしょう。

仕事の密度が上がること、そして残業が増えること、これらは働く私たちにとって大きな負担です。理屈をごちゃごちゃ並べて分かりづらかったかもしれませんが、今、介護職員はこの労働強化という状況の中に立たされています。

 

職員が足りない

 

職員が足りなければ、今いる職員で1日100なら100、120なら120の仕事をこなさなければならないことになります。足りなければその分仕事を減らす、つまり生産性を下げるということは、経営の視点は許しません。例えば定員30名の施設で職員が10名必要なところ、退職などで9名になったとしても、仕事の量は変わらないということです。当然10名で行う仕事を9名で行うわけですから、無駄な時間はより無くし、仕事の密度はより上げなければなりません。

厳密には、介護事業所には人員基準というものが定められていますし、滅茶苦茶なことはできないようになっているのですが、その基準から事業所が得る金額も変わったりするので、当然経営は人の数を確保しようとします。

しかしそこでもまた問題があります。次です。

 

ベテランも新人もいない

 

介護職員の人手不足はすでに深刻だと言いました。この仕事を辞めたい理由のトップ5を下に並べます。

 

  • 仕事がつらい・忙しすぎる・体力が続かない
  • 賃金が安い
  • 仕事の達成感・やりがいを感じられない
  • 上司・同僚との人間関係
  • 社会的に評価が低い

 

これらの理由はそれぞれが無関係にあるわけでなく、お互いに関係し合っているところもあるでしょう。たとえば、「やりがいを感じられない」「社会的評価が低い」のは、やっている仕事に対して「賃金が安い」ところからきているかもしれませんし、「仕事がつらい」のは「上司・同僚との人間関係」からきていることもあります。

介護保険制度がはじまってすでに20年近くになりますが、この制度がはじまってから勤続年数が15年以上の人は、全体の10%くらいしかいないと言われています。これは、賃金が他の産業にくらべて月平均8万円は低い(年にすると100万円近く)と言われ、実務が厳しいことからやり続けることのできない仕事、その負担から別の職場に行っても結局は同じで職場を転々をすることに追い込まれる仕事にされていることを現わしています。

このような状況では、当然人はこの仕事に就こうとはしません。これはたとえるなら、音も姿も形なく静かに行われているストライキのようです。介護職という仕事は、労働市場という広場の中で、無視され続けています。労働市場という広場の中には、介護職というベテランも新人もいないのです。これは人数のことではなく、経験や知識を含んだ広い意味での人のことです。

 

質の高い介護サービス

 

介護保険制度には加算というものがあって、これはより質の高い介護サービスを提供した事業所がより多くお金を得ることができるというものです。ここではそのひとつひとつを上げませんが、でもどうでしょう、他と比べより質の高いサービスを提供する事業所は、いわゆる生産性の高い事業所、付加価値の高い事業所ですから、そこで働く職員の労働の密度は高いです。つまり労働強化が図られているということです。

たしかに、質の高い介護サービスは利用する人にとって良いでしょうが、その分利用料は高くなります。ここで利用する人の「利益」という言葉を使っていいのかどうか困惑します。

この質の高い介護サービス、そして人が足りない、加えて経営というものが相まって、現場で働く介護職員は、今、厳しい労働強化の波にさらされているのです。

 

待遇改善

 

この状況を根本的に解決するには、まず待遇を改善するより他にありません。待遇の改善とは賃金を上げることで、賃金を上げるのはこの仕事にはじめて就く人、つまり全く未経験の人でも、得られる賃金で十分普通に暮らせ将来設計もできる賃金にするということです。この秋にはいわゆるベテラン職員を中心に賃金を上げることが図られています。しかし全体を均した平均ではなく底の方に目を向けを上げてゆかない限り、根本的な問題が解決することはありません。賃金は褒美ではないのですから、政府は今の考え方を方向転換するべきです。

 

話してみませんか

 

新潟介護クラフトユニオンで話をしてみませんか。あなたは今なんでこんな切ない思いをして働いているのか、わけがわからなくなっていませんか。それはそれでも働く理由はお金を得て生活するため。それは真っ当な理由です。けれども、それだけで納得できていますか。それだけではあなたはお金の奴隷です。あなたはお金の奴隷になっていないでしょうか。

きれいごとだけではすまないですが、新潟介護クラフトユニオンで話すことで、あなたがなぜ苦しいのか、つらいのか、ひとつひとつひも解いてゆくことができます。

あなたのつらさや苦しさ、切なさはあなただけが抱えるべき問題ではありません。ぜひ新潟介護クラフトユニオンであなたの思いを話してください。

あなたがつぶされてしまう前に、まずは下の相談窓口をクリックです。

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