介護施設の宿直に要注意!!

ここは、とある会社が経営する介護付高齢者向け賃貸住宅。
介護付高齢者向け賃貸住宅とは、高齢者の方々が介護保険のサービスを受けながら生活する、いわゆる賃貸マンションのような場所のことです。
今回は、そこに勤めている介護労働者からの相談と解決例についてご紹介します。

介護施設と一言で言っても、いろいろな種類があります。有料老人ホーム、高齢者向け住宅、グループホーム、ケアハウス、特別養護老人ホーム、介護老人保健施設などの言葉は、聞いたことがあるでしょう。そして、そうした多種類の施設がひとつの敷地に集まって、運営されていることも珍しくありません。

今回の相談者は、そのような施設で働いていました。24時間運営されているので、昼と夜を交代で働きます。そして、それと同時に、同じ敷地内にある介護付き高齢者向け賃貸住宅で宿直もしていました。

介護施設で働くみなさんから、よく相談が寄せられます。労働条件に不満を持って相談に至るわけですが、その根本は、「まともな仕事がしたい」という誇りにあると感じています。そして、この相談者の方も同じでした。「日々、高齢の方々がご自分らしく生活できるようにしたい」と語ります。懸命に仕事に取り組んでいる様子が伺えました。

ある時は、日中8時間働いた後、介護付き高齢者向け賃貸住宅に移動して、そのまま10時間の宿直に入ります。つまり、その労働時間は、一度に連続18時間に及びます。。それでも相談者は「すべては人のため」と、体力的にも精神的にも辛いのに蓋をして、日々がんばっていたそうです。

疑問が確信に

しかし、ある時、相談者は疑問を抱きます。

宿直した時に支払われるのは一回につき5千円です。10時間の労働に対して5千円の賃金は、単純に割り算すれば1時間で500円。最低賃金を下回っているのではないか。また、それを残業と見るなら、その5千円の手当は、本来支払われるべき残業代よりはるかに低い金額ではないかと気づきます。給料明細を見て計算すると、相談者の時給は1000円を越えていました。ですから、単純に10時間の残業と見なすなら、1回の宿直で1万円以上支払われなければなりません。

そこで、その方は、にいがた青年ユニオンに相談しました。そして、勤務実態から、いくつかのことが明らかになりました。

  1. 最低賃金を下回る宿直手当を支払うことで、宿直業務を行わせるためには、正式に労働監督基準署に届け出がされて許可が下りていなければならないが、それがされていないと思われる。
  2. しかも、それが介護施設の場合、さまざまな基準をクリアしなければならないのに、それらがまったくと言っていいほど満たされていない。頻繁な呼び出しの対応やトイレの介助があり、宿直と言うより、夜勤に限りなく近い。

相談したことによって、もやもやした疑問が確信に変わった瞬間でした。

労働基準監督署へ向かう

後日、相談者は、にいがた青年ユニオンの組合員とともに労働監督基準署に出向き、今の状況と疑問点を伝え、その改善と是正を求める行動を起こしました。

その結果です。

  1. 会社は宿直の業務内容を減らし、公の許可が取れるように改善した後、宿直の許可申請を出す方向へ動き始めました。
  2. 労働監督基準署が調べた範囲で未払いとなった賃金は、宿直をした職員全員に支払われました。

今後を見据えて

このように、働く側にとって良い方向へ事が少しづつ動き始めたのです。
それでも事態はまだ予断を許しません。これまでの不当な労働に対しては金銭で解決、そしてお役所のお墨付きを一旦頂いたからと、今度は大手を振って同じことをやる可能性はなきにしもあらずです。会社側には、金銭は払ったから、そして今度はお墨付きを頂いたから大丈夫ということではなく、ルールは守りつつ、従業員を大切にするよう取り組む必要があります。ですから、再び会社が不当な行いをしないよう、にいがた青年ユニオンは、眼を光らせ続けなければなりません。

おそらく、その方はたった一人では今回のような疑問に蓋をしたままだったでしょう。そして、体力的にも精神的にもギリギリのところで「人のため」と仕事に懸命に打ち込み続けたかもしれません。

でも、それは正しいことでしょうか。答えはNOです。
例えば、もしもその方が一日18時間の労働に耐えられなくなったとき、誰がその方を守ってくれるのでしょうか。耐えられなくなったその方が悪いのでしょうか。その答えもNOです。そのために、世の中には労働者を守るさまざまなルールがあります。経営者は、それに従って自ら雇った人たちに働いてもらわなければいけません。従業員は、経営者に働かせてもらってるのではなく、経営者のために働いてあげているのです。この意識がとても大切です。

介護業界は変わらず重労働で低賃金、かつブラックな企業も多いようです。にいがた青年ユニオンは、そんな環境で働くあなたの味方となり、あなたを守るために行動します。
どんな小さなことだと思っても、あきらめずに相談してください。

たくさんのことを我慢して頑張っているうちに、いつの間にか自分の人生を仕事やお金に握られてしまっていると感じませんか?

ここでは、あなたはお客様ではありません。
あなたも私も同じ、人生の主人公です。

労働組合には、心と体を守るためのたくさんのツールがあります。
一緒にその使い方を学び、身につけませんか?

にいがた青年ユニオンは、労働者自らが真剣に運営する労働組合です。職場との関係、同僚との関係、生活上の心配事なども含めて、あなたと一緒になって考え、共に行動します。

相談は無料です。まずは、お気軽にご相談ください。

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