2025年度の地域別最低賃金は、全国加重平均で66円引上げ、全国すべてで時給1000円を超えるとされています。
しかし、2026年1月になってようやく最低賃金が引き上げられた地域もあります。
最低賃金の発効日が先送りしたことを簡単に考えているのではないでしょうか。
この一言で片づけられてしまう裏側に、どれほど労働者に犠牲が押しつけられているのか想像できていません。制度を動かす側は「手続き上の遅れ」と軽く言うかもしれません。しかし、その遅れのツケを払わされるのは、いつだって最低賃金で働く人たちです。
本来なら2025年10月に上がるはずだった最低賃金が、2026年1月にずれ込めば、その3か月間、労働者は本来受け取れるはずの賃金を奪われ続けます。時給70円の引上げが予定されていた地域で、月100時間働く人なら、失われるのは2万1000円。これはただの数字ではありません。食費、光熱費、子どもの学用品、医療費など、具体的な生活費です。
物価は毎月のように上がり続けているのに、賃金だけは据え置かれたまま。しかも、その据え置きが制度の遅れによってさらに延長されるなんていう理不尽があっていいのでしょうか。生活が苦しいのは自己責任でも努力不足でもありません。制度が、政治が、行政が、労働者の生活を後回しにしているからです。
さらに腹立たしいのは、地域によって発効時期がバラバラなことです。県境をまたいだだけで賃金が違う。同じ仕事をしているのに、住んでいる場所が違うだけで3か月間も低い賃金で働かされる。これはもう「不公平」という言葉では足りません。制度がつくり出す差別です。
こうした見えない損失は、ほとんどニュースにならず、誰も責任を取らないまま放置されます。しかし、失われた2万1000円は、労働者にとっては今日の食卓であり、明日の生活そのものです。最低賃金の先送りは、単なる遅延ではなく、労働者の生活を削り取る暴力です。
この問題を「仕方ない」で済ませてはいけない。声を上げなければ、また同じことが繰り返されます。制度の遅れの犠牲になるのは、いつだって生活のギリギリで踏ん張っている人たちです。
過去最大の引上げも実質的には低額引上げ 最低賃金の改定先送り
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