新入社員のみなさんへ!年次有給休暇とは

この3月に卒業し、4月から新たに働き始める新入社員のみなさんへ。

働くことは、人間として本来的なもので、また、社会の役に立っていると感じられることは、とても大切なことです。しかし、労働者として働くことは、生活費を得るためです。労働者は、使用者に対して従属的で、そのために、労働者は労働法で守られます。そうしなければ、労働者と使用者の間の力関係が強すぎるからです。

まずは、労働者の権利の一つ、年次有給休暇について理解しましょう。

理由は問わない

年次有給休暇は、一定期間勤務した労働者に対して、心身の疲労を回復し、ゆとりある生活を保障するために利用できる休暇のことです。文字通り、「有給」で休むことができます。つまり、生活費が減ることを心配せずに、充分に休めるための制度です。

年次有給休暇を利用する理由は、問いません。時には、風邪を引いたから、家族の面倒を見なければならないからというものもあるでしょうが、旅行に行くため、デートするため、ただ家でぼーっとしたいからという理由でもかまいません。

管理職によっては、または、届け出用紙に、なぜ年次有給休暇を取るのか取得理由を聞いてくるケースもありますが、どんな理由であっても問題ではありませんし、「私用」としてもかまいません。私的な生活領域にまで、使用者に踏み込んでこられる必要はありません。

1年目は10労働日

労働条件の最低限度を定める労働基準法において、年次有給休暇は、(1)雇い入れから6ヶ月経過していること、(2)その期間の全労働日の8割以上出勤したこと、の2つの要件を満たすと利用できます。

その場合、10労働日の年次有給休暇を利用できるようになります。

最初に年次有給休暇を利用できるようになった日から1年経過して、先ほど同様の要件を満たすと、次は11労働日を利用できるようになります。そうやって、日数は増えていき、雇い入れから6年6ヶ月経つと、20労働日になります。

いつでも使える

管理職によっては、「いまは忙しいから」と言ったり、あるいは、周りの先輩を見ると忙しそうにしているので、休みにくかったりします。

しかし、年次有給休暇は、基本的にいつでも利用することができます。利用しにくい職場というのは、労働者の人数を必要以上にカットして、労働者にしわ寄せしてもうけを上げようとする使用者だからです。

パートタイマーでも使える

年次有給休暇は、パートタイマーでも利用できます。

学生時代にアルバイトをした経験があるでしょうか。その場合でも、年次有給休暇は、利用できました。

ただし、利用できる日数は、労働時間に比例して短くなります。

労働組合に入ろう!つくろう!

考えてみると、仕事をしないのに賃金は受け取れるという不思議な休暇です。こうした制度は、最初からあったわけではありません。もちろん、使用者が率先して作った制度でもありません。労働者の先輩たちが、自分とその家族の生活を振り返ったとき、団結してたたかった成果です。

こうした成果は、なにもしなくても未来永劫引き継がれるものではありません。私たちも団結し、権利を維持することはもちろん、さらに発展させる必要があります。

過去、こうした労働運動が弾圧され、その結果、極端な国家主義的な社会になり、戦争という悲劇に向かったことは歴史の事実です。

いまは、労働組合に入っていないかもしれませんし、入社と同時に会社の労働組合に加入させられて、何が何だかわからないということもあるでしょう。しかし、いま身近にある制度は、労働者がたたかってきた結果です。ただそれに乗っかるだけでなく、ぜひいっしょに活動しましょう。

私たちレインボーユニオンは、ある会社の労働者だけで構成されているのではなく、いろいろな会社の労働者が集まっている労働組合です。何かあれば、ぜにご連絡ください。

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にいがた青年ユニオンとレインボーユニオン

2008年に誕生した労働組合。労働条件だけでなく、暮らしや健康問題にも強い関心を持つ。どこに住んでいても、どのような働き方でも加入できることから、2020年に「レインボーユニオン」に改名。にいがた青年ユニオンは、レインボーユニオンの新潟県支部になる。

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