残業に関する問題は根深い

1日8時間、週40時間。

これ以上働かせてはならないと、労働基準法では定められています。

しかし、労使協定を結ぶと、これを超えて働かせることができるようになります。いわゆる残業です。

大阪万博で、その労使協定が周知されないままに残業させられたことが明らかになっています。

大阪・関西万博のカナダパビリオンで、時間外労働があることを定めた労使協定(36協定)が職場で周知されないまま、開幕当初から約3カ月間残業が発生していたことが11日、分かった。複数のカナダ国籍スタッフが明らかにした。協定は労働基準法で周知が義務付けられており、スタッフ側は「残業があることが採用時に知らされなかった」と主張。雇用主の人材派遣会社は労働基準監督署から不備を指摘され、今月になって協定文書を周知した。

協定文書を作っていたとしても、労働者に周知されていなければ無効になります。それだけ、「残業なんて当たり前」ではないということがおわかりいただけるでしょうか。

なぜ残業は禁止されているのでしょうか。それは健康に悪いからです。行き着く先は過労死です。そうならないために、時間外労働には25%の割増が上乗せされます。

そんな残業ですが、残業をしてもこれといって残業代が支払われず、給料の額が変わらないということがあります。

それは固定残業代という仕組みのせいかもしれません。

固定残業代は、あらかじめ一定の残業代を手当として支払っておく仕組みです。

たとえば10時間分の残業代を支払っておきます。残業しなくても、5時間残業しても、10時間残業しても固定残業代以外の残業代はありません。

ただし、20時間働けば、追加の残業代は支払ってもらわなければなりません。ここをいい加減にしようとする使用者がいるので要注意です。

疑問を持ったら、まず相談してみてください。

労働基準監督署へ行って、残業代の計算方法について聞いてもいいでしょうし、労働組合へ行ってその職場の中でどうしたらいいか打ち合わせてもいいでしょう。

残業代を支払わずに事業を進める会社は、労働者の健康を害しています。社会のためになりません。

あなた一人の問題ではないので、ぜひ行動を起こしましょう。

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2008年に誕生した労働組合。労働条件だけでなく、暮らしや健康問題にも強い関心を持つ。どこに住んでいても、どのような働き方でも加入できることから、2020年に「レインボーユニオン」に改名。にいがた青年ユニオンは、レインボーユニオンの新潟県支部になる。

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