クビにするとは言わないが退職届を出すようにとしつこい

こんなご相談です。

コロナ禍の影響で、会社の業績が悪化し、自宅待機を命じられています。退職するつもりはないのですが、上司が退職届を出せとしつこく言ってきます。どうしたらいいでしょうか。

辞めたくないときは退職届を出さない

相談のように、会社はみずから解雇することを恐れて、労働者から自発的に退職するように迫ってくることがあります。

退職勧奨を行ってくる会社側の理由はいろいろですが、それは労働者に無関係です。自らすすんで辞めたくないときは、辞めると言ってはいけません。退職届や退職願を出せば、それこそ会社の思うつぼです。

ちゃんと断っているのに、何度も迫ってくる場合は、退職強要と言います。これは違法です。もちろん抗議してもかまいません。

「辞めろ」と言われると、自分がこの会社にとって不必要な存在だと落胆するかもしれませんが、私たちはなにも人格や人権まで会社に売り払っているわけではありません。単に労働力を提供し、賃金を受け取る関係です。もう少しドライに考えていいでしょう。

条件を引き上げられるならそうした方法もある

退職勧奨は、あくまでもお願いです。お願いしてくるのは自由です。

一方、退職してほしかったら退職に当たっての条件を引き上げろというのもお願いですから自由にできます。

たとえば、給与の何ヶ月分かを退職金として支払わせるとかは、よく耳にします。傾き欠けた会社を横目に見ながら、その後の生活が壊れないようにして、いろいろな条件を提示することができるでしょう。

もしも解雇されたらと心配

心配する点は、その後、解雇されるのではないか、ひいては生活はどうなるだろうかという点ではないでしょうか。

会社が解雇してきたら、手続きとしては、1ヶ月の予告期間を置くか、解雇予告手当を支払ってもらうことができます。

それはあくまでも解雇の手続きですが、解雇はそうそう簡単にできることではありません。

解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。

労働契約法16条

このように、客観的に合理的な理由はどうか、社会通念上相当かどうかを問うことができます。

まず、解雇理由証明書を請求してください。

労働者が、退職の場合において、使用期間、業務の種類、その事業における地位、賃金又は退職の事由(退職の事由が解雇の場合にあつては、その理由を含む。)について証明書を請求した場合においては、使用者は、遅滞なくこれを交付しなければならない。

労働基準法22条

解雇理由は就業規則のどれに相当するかなど、できるだけ詳細を書くように言ってください。それが、客観的に合理的な理由はどうか、社会通念上相当かどうか判断することとなります。

会社と争うには、労働組合に加入して団体交渉したり、弁護士に依頼して、最終的には訴訟を行う方法があります。

確かに、解決までの時間や費用の面で心配をする人も多いはずです。雇用保険に入っていれば、雇用保険の基本手当(失業手当)を仮払いしてもらうことができますから、生活の足しにしましょう。

会社とたたかうことは、それなりのエネルギーを必要とします。ですが、その経験はその後の人生にプラスの作用をもたらしますし、同じように苦しんでいる人をこれ以上生み出さない抑止力にもなります。ぜひ諦めずにチャレンジしてください。

まずは専門家にそうした事情も含めて話をして、考えてみましょう。

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2008年に誕生した労働組合。労働条件だけでなく、暮らしや健康問題にも強い関心を持つ。「にいがた」発祥ではあるが、どこに住んでいても、どのような働き方でも加入できる。もちろん、「青年」でなくても加入できる。

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