残業代が支払われない?固定残業代とは

残業しても残業代が支払われないということはないでしょうか。単なる残業代不払いのケースもありますが、固定残業代を悪用しているケースもあります。

固定残業代とは

固定残業代は、みなし残業代などとも呼ばれます。

あらかじめ決めた金額を残業代として賃金に含ませて支払う手当が固定残業代です。名目が違っても、就業規則等で固定残業代として取り扱っている場合もあります。

固定残業代は、正しく運用すれば必ず使用者にとって人件費が増え、不利になる制度です。使用者側にとってのメリットは、2つあります。1つは、月収を誇張することで、人集めすることです。もう1つが本来追加で支払わなければならない残業代を違法とわかりつつ支払わず、長時間労働を野放しにしながら人件費を抑えることです。

求人票における固定残業代の記載には、次の注意点をクリアしないといけません。

求人票における固定残業代の不適切記載例

厚生労働省は、求人票における固定残業代の次のような記載は、不適切であると通知しています。

  1. 固定残業代が何時間分であるか記載されていない。また、超過した場合に別途支給する旨も記載されていない。
  2. 固定残業代が何時間分か記載されているが、超過した場合に別途支給する旨が記載されていない。
  3. 超過した場合に別途支給する旨は記載されているが、固定残業代が何時間分か記載されていない。
  4. 基本給の中に固定残業代も含めて記載されている。
  5. 別個の手当と固定残業代が一括して記載されており、それぞれの内訳が記載されていない。

固定残業代が固定残業代と言えるのか

固定残業代については法的規制がありませんが、裁判の判決で適法かどうかの判断が示されてきています。

固定残業代の金額が明確であること

固定残業代の金額が明確でなければなりません。たとえば、「月給30万円(固定残業代を含む)」といった表記の場合は、固定残業代の金額が明確ではありません。しかも基本給すらわからない状態となります。

残業代の何時間分に相当するのか明確であること

固定残業代の金額がいったい何時間分なのか明確でなければなりません。「固定残業代5万円(時間外労働30時間分を含む)」というような記載が必要です。

この場合も、単なる時間外労働と深夜労働、休日労働は区別して記載すべきです。

あらかじめ想定した時間の残業を超えた場合には残業代が追加で払われること

固定残業代で想定している残業時間を超える残業をしているのに、追加で残業代が支払われないのであれば、そもそもそれは固定残業代という認識がないことになります。就業規則等で追加で残業代が支給されることを明確にすることはもちろんのこと、それが実態として行われていなければなりません。

残業する人すべてに払われていて、そうでない人すべてに払われていないこと

残業のある人すべてには支給されていて、残業のない人にすべてに払われていないという状態でなければ、その手当は残業代としての性格が疑われます。

固定残業代に残業代以外の性格が含まれていないこと

固定残業代はあくまでも残業代としての支払いです。そこに、個人の成果が加味されたり、会社の業績が加味されれば、残業代としての性格が疑われます。基本給が一緒なのに固定残業代が異なる、月によって変動するといった場合があれば要注意です。

もし固定残業代でないのなら

もし固定残業代とされてきた手当が、固定残業代としての性格を有していないのなら、それは基本給に含めるべきものです。したがって、残業代が支払われていないことになります。

固定残業代を基本給に含めて、時間単価を計算して、改めて残業代を計算して請求します。その金額はかなり大きくなります。

残業代を請求するには、まず専門家に相談しましょう。労働組合がおすすめです。会社に労働組合がなくても、企業の枠を超えて作られているユニオンがあります。各地域にユニオンはいくつもあります。そこに相談してみてください。

にいがた青年ユニオンも、そうしたユニオンの一つです。まず相談してみてください。

なお、「残業代請求見積もり無料・完全成功報酬制」などとうたって広告を掲載している団体も見受けられますが、最終的にどれぐらいの費用を求められるのかは注意してください。

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