現在の労働者派遣法は、労働者を保護するものではありません。年越し派遣村の教訓を生かさず、企業を優遇するものです。

派遣労働が規制されると職が失われるというのは、まったくのでたらめです。その証拠に、派遣会社がハローワークで求人を出しています。派遣会社が新しい職を開拓するなら、ハローワークで求人する必要はないはずです。

派遣を無期限化するな

現在の労働者派遣法は、常用代替防止のルールを緩和し、いつまでも派遣労働者として固定化しています。

企業は、3年ごとに人さえ入れ替えれば、派遣労働者を無期限に使い続けられます。つまり、派遣を事実上、常用雇用の代替とできる制度設計で、派遣労働者は生涯、ハケンとして留められることとなります。

使い物にならない「雇用安定措置」

派遣労働者という雇用の不安定な働かせ方なのに、法律では派遣元(人材派遣会社)に「雇用安定措置」が義務づけられています。

  1. 派遣先への直接雇用の依頼
  2. 新たな派遣先の提供
  3. 派遣元での無期雇用
  4. その他安定した雇用の継続が確実に図られると認められる措置(紹介予定派遣や有給による教育訓練など)

しかし、これらの雇用安定措置は、雇用安定につながりません。

直接雇用の依頼を義務づけても、派遣先が断ることは自由にできるので、実効性はありません。

派遣切り裁判

派遣元からも雇い止め!? 労働契約法

たいがいの派遣労働者は、人材派遣会社と有期契約を結んでいます。

労働契約法の改定にあわせて「5年雇い止め」を明言する会社も現れており、5年を超える更新を行わない可能性があります。

「非労働者化」を許さない!個人事業主・委託労働者

最高裁判所は2011年4月11日、新国立劇場の合唱団員、INAXメンテナンスの委託労働者について、いずれも労働組合法上の労働者と認定する判決を下しました。

当時の経団連が1995年に発表した「新時代の日本型経営」で、労働者の非正規化が急速に進みました。同時に「非労働者化」もすすめられ、労働法制の適用を逃れようとする動きが広がっています。

最高裁の判断は、こうした流れに歯止めをかけました。形式的な「個人事業主」であっても労働者の権利を活用して、労働条件を向上させましょう。